第16章 reaper
『私の服…?』
「そうよ!服買ったらそれ着てユ〇バ行くわよ!」
乱菊がものすごくルンルンでそう言ってきた
そうか、そういうことか……
それで大阪だったのね
『わかったわ、乱菊は?服買わないの?』
「買うわよ!これとかこれとか…これとか!」
乱菊が私に見せてきた服はとてもセクシーなものだった
さすが乱菊、全部着こなせそうだわ
そんなことを思いながら乱菊が選んだ服と、乱菊が欲しい服をレジへ持っていく
「よろしければ、タグの方切っておきましょうか?」
店員さんは私達の会話を聞いていたらしい
何と優しい店員さんだろうか…
『お願いします』
店員さんは手際よくタグを切ってくれた
着替えた後の服も入れられるよう袋も2つ付けてくれ、更に試着室も使わせてくれるらしい
めっっちゃいい人!!いい店員さん!!
感謝の声送りたい!!
って思いながら乱菊と服を着替えた
着替えを終え、恋次達が待っている場所へ向かう
「お待たせー!」
『お待たせ』
「おう」
「服、似合ってるぜ蝶」
『ありがとう、冬獅郎』
「ひっどーい!隊長、私は!?」
乱菊が冬獅郎にそう言ったが冬獅郎はそれを無視していた
「行くぞ」
白哉はそう言うとスタスタと歩き始めた
私達も白哉について行く
白哉の向かった先には1台の真っ黒なリムジンが待機していた
『……白哉には、電車は似合わないもんね』
私がぽつりと呟くと白哉以外が頷いていた
リムジンに乗り込み、ユニ〇へ向かう
リムジンの中では乱菊がどれに乗るか楽しそうに調べていた
30分もかからないうちにリムジンが止まった
どうやら到着したらしい
運転手さんにお礼を告げ、チケット売り場に並ぼうとした時だった
「行くぞ」
再び白哉がスタスタと歩き始めた
『へ?』
どうやら、知らないのは私だけだったらしい
『……まさか……夢の……貸切……?!』
「そのまさかだ」
冬獅郎がそう言った
『なんで??』
「今までの蝶の働きと、まあ諸々の労いらしいぜ」
そう言ったのは恋次だ
『?私そんなに何かした覚えはないんだけど…』
「「嘘つけ」」
恋次と冬獅郎にツッコまれた
「ま、とにかく遊び尽くすわよ!!」
乱菊は私の手を取り走り出した