第4章 beginning
それから数週間後
『?流魂街の住人が消えた…?
原因は?』
私は真子に尋ねた
「不明やと」
『…どこかへ居なくなる訳では無いんでしょう?』
「そうや。消えるんやそうや。
服だけ残して跡形もなく。」
『?死んだのであれば服も霊子化して消えるものね。』
「そうや。死んだんやない…生きたまま人の形を保てんくなって消滅した…そうとしか考えられへん」
真子がため息をつく
『だから九番隊が調査に出てるのね』
「なんや、知っとったんかいな」
少し驚く真子
『まーね。朝から騒がしかったし』
「まぁ、確かに今日は騒がしかったな」
『…真子、お互い気をつけましょう』
「せやな、用心するに越すことは無いもんな。」
『うん…』
少しだけ…嫌な予感がする
その日の夜のことだった
《緊急招集!緊急招集!各隊隊長は即時一番隊隊舎に集合願います!!
九番隊に異常事態!》
『九番隊って…』
一番隊隊舎の客室で刀を磨いている時だった
《九番隊隊長 六車拳西及び久南白の霊圧反応消失!》
嫌な予感が当たったのか…
私は隊長の集まる部屋に向かった
私が着く頃には浦原喜助と十番隊の隊長以外は揃っていた
それからしばらくして、元柳斎が部屋に入ってきた
「火急である!
前線の九番隊待機陣営からの報告によれば、野営中の同隊隊長・六車拳西、同隊副隊長・久南白、両名の霊圧が消失。
原因は不明!
これは想定し得る限りの最悪の事態の一つである!
昨日まで流魂街で起きた単なる事件の一つであったこの案件は、護廷十三隊の誇りにかけて解決するべきものとなった!
よって、これにより隊長格を五名選抜し、直ちに現地へと向かってもらう!」
元柳斎がそう言った時だった
ダンっ
すごい勢いで扉が開く
「遅いぞ、浦原喜助」
元柳斎がそう言った
扉の前にいたのは息を切らした浦原喜助
「ボクに……行かせて下さい…!」
「ならん」
即答する元柳斎
「ボクの副官が現地に向かってるんス!ボクが…」
……ひよ里が…?
「喜助!!!」
そう叫んだのは夜一
「情け無いぞ取り乱すな!
自分で選んで行かせた副官じゃろう!お主が取り乱すのは其奴への侮辱じゃというのが解らんか!!」
確かに…夜一の言う通りね…