第12章 invasion
「蝶姉さんの霊圧が残ってんねん…
蝶姉さんが…」
「そうや。あいつが全員を治療しよったんや」
「やっぱり凄いなぁ、蝶姉さんは…」
「せやな…」
「真子、蝶姉さんの事は頼むわ」
「は?何言うて…」
「好きなんやろ?はよ正直に告れや」
なんで知ってんねん…
「…そのうち…な」
「……さっさと告れいうとるやろ!!ハゲ真子!」
ひよ里が飛び蹴りをかましてきた
「なっ…!お前治ったからてすぐにそんな事してええと思っとんのか?!」
「蝶姉さんの治療が終わって、目ぇ覚ましたら告れよ!!わかったな!!」
「……」
「返事!!」
「……」
「返事は?!」
ひよ里に胸ぐらを掴まれる
「は…はい…」
浦原side
蝶サンが藍染を倒し、尸魂界側での治癒を終え現世に向かおうとする
「蝶サン!!そんな傷で…斬魄刀の力を使えば…」
「蝶!!」
アタシと黒崎サンが叫んで止めようとしても聞こえていないらしい
すぐに穿界門を通ってしまった
それからしばらくしてアタシが保険としてかけていた封印を藍染に施し、瀞霊廷へと引き渡した
それと同時に流魂街の外れに転送されていた空座町が現世へと戻された
黒崎サンとアタシも現世へと戻る
現世に戻り、すぐに蝶サンを探した
「蝶サン…」
「…治療は終えました。今は薬で眠って頂いていますが…いつ目を覚ますかは分かりません」
「そうですか…」
「卯ノ花さん、蝶の事…ありがとうな」
横にいた黒崎サンがお礼を言う
「…何故、お礼を言うのですか?仲間の命を救うのに、お礼の言葉などいりません。」
「…そうか…」
卯ノ花サンは念の為、他の隊士達を見回りに行った
「…そういえば黒崎サン、死神の力は…」
「藍染と戦った時は…消える気配がしてたんだ。でも、蝶が治療をした時に消える気配が止まった」
「まさか…」
「今すぐに死神の力が消えるんじゃなくて…少しずつ消えるようにしてくれたみたいだ」
「…本当に…無茶をする人だ…」