第36章 【宮治】ナイショ。 ★
こんな恥ずいセリフよぉ出てきたもんやな。と、我ながら思う。せやけど、それはやっぱり隣におるんがだからで、誰彼構わず出てくる言葉ってわけやない。
真面目な顔してそう言うと、は咄嗟に俺から視線を外して俯いた。横顔が赤いんは、照れてるせいなんか、夕焼けのせいなんかはわからへんかった。
「治くんといてると調子狂う、、、」
「?ツムとおる時とそんな違わんやろ。」
「全然ちゃうよ!だって、、侑はいつもアホな事ばっかり言ってるし、、、」
「やから言うたやん、本気出すって。」
「?」
「本気でとデートしてんねん俺は。っちゅー事。」
「だからそう言うとこ!、、、もう!代打なんやろ?」
「あのアホはそのつもりかもしれへんけど、俺はそんなつもりはないで。」
「じゃぁ、何で、、、、」
「俺、の事好きやし。せやから今日はデートのつもりやから。」
あっさりそう言うと、は驚いたのかポカーンと口を開けて、思考停止状態になった。
「まぁ、帰るまでに一回くらいはキスしたろうと思ってマス。」
俺はそうダメ押しで付け加え、買ってきた焼きそばのパックを開けた。