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《HQ》真夏の条件 〜夢短編集・夏〜

第35章 【北】お祭り騒ぎがくれたモノ [R18]



「「お久しぶりッス!
姐さん」」

「姐御」

『ちょ、変なアダ名付けんといて!』

「すんません!姐さん!
北さんには
ナイショにして下さい!」

ナンパ男から
を華麗に救い出し

「ほら早く。
真打ち来る前に
退いとけや、兄さんら、な?」

「そうそう。
怖いよ〜?完全無欠。
スキ無し手加減なし
手抜き一切なし」

「ボッコボコ…にされたいん?
その前に俺らにも
ボッコボコやけど。
メンタルと身体
どっちも無事には済まへんで?」

ナンパ男に圧を掛ける
デカい男三人
散って行くのは当然で

『ありがとね?
信介の後輩の子ぉらやろ?
助かったわー!
あぁ言う人ら苦手なんよ』

がこの笑顔で
お礼言うのも当然。

「これくらい
なんでもあらへんっすよ
それにしてもホンマに一人なんです?
アカンでしょ
北さんらしないなー?
いつも完璧に送り迎えやのになー!」

『あ、今日は無理に誘ったから…』

あ、その顔もアカン。
メッチャ可愛い。
こんなんホイホイ出したらアカンやろ
誰が見てるか分からんのに…なぁ?

「北さん来るまで
俺らが居れば良いんじゃない?」

『え…それはエエ…』

「いや、また絡まれたら大変やし
甘えといたらエエんちゃいます?」

まぁ、それで女に不自由してへん
コイツらがどうにかなるなんか
思ってへん

けど、や。

『…ほな、居って貰おかな?
ありがとう』

俺以外がホイホイ見れるんは
ぶっちゃけアンマリ面白いモンやない。

怒る程やないけど
なんや、少しモヤモヤと
腹の中が気持ち良ぉないな…

談笑を始める四人と
楽しそうに笑うの間に

「遅なってスマン。
お前ら、ありがとうな」

スルリと身体を割り込ませた

「北さん!!
いつの間に?!
ちゃう!ちゃいます!
ナンパしたわけじゃ…」

「分かっとるよ」

「うげっ…まさかホントに見てた?」

「見てたやろな…
コレ…ヤバイんちゃうか?
てゆっか顔、怖ない?
ナンパちゃうのに…」

コソコソ話す
治と角名

「怖がらんでも ええやろ?
”ありがとう”言うとるんやから」

二人の頭をポンと叩き

「連れて行ってエエか?」

の隣を陣取る侑を見上げると

「は、はい…!どーぞ!
ほな、俺らこれで!」

ビクッと身体を揺らして
後ずさる侑 

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