第5章 【月島蛍】あなたの側で
「蛍、ちょっと、今から出かけない?」
「良いけど。」
は、持ってきたはずのキャリーバックをもう一度車に積みなおした。
所詮デート。
のはずだが、なぜかドライブのよう。
「どこまで行くつもりなの?」
「それは、ついてからの秘密ね!」
高速にのり、休憩もはさみつつかれこれ3時間はたっている。
ちょっと疲れてため息をついて見せると、
「少なくてもあと、2時間30分は車だからね!」
なんて、平然と返される。
「はぁ!?」
聞いてない。
そんな長時間のお出かけなんて。
でも、嬉々として運転するの横顔を見ていると、たまにはこんなのもありか。
なんて思う。