第24章 【孤爪】その雫をひと舐め [R18]★
研磨の唇が離れた瞬間、触れていたところがドクドクと脈打つみたいな感覚がして、私は気付かれまいと両手で口を覆った。
研磨からの初めてのキスは、今まで自分がおふざけ半分で彼にして来たものとはまるで違って、とってもとっても熱かった。恋人のはずなのに予想もしなかった現実を目の当たりにして、私は心の準備が間に合わない。じんわりとかいた汗はもはや暑さのせいか緊張のせいか、わからなかった。
「んっ、、、や、、くすぐったい、、、」
研磨の舌がぬるりと私の首筋を這う。
「身体、ビクビクしてる。」
「だって、、、!」
「って、こんな恥ずかしがり屋だったんだ。」
「だって!、、、こんなの、誰だって恥ずかしいよ!!」
視線に耐えられず、必死で研磨を退かそうと胸板を押すけど、うんともすんともしない。
「今日の、なんか可愛いね。」
「いつも言ってくれない癖に、、、、」
「なんかその、必死で恥ずかしがってる感じ、見ててゾクゾクする。」
ギラリと鋭く光る研磨の黄色い目は、ゲームで簡単に攻略できない敵に遭遇した時の、ワクワク感が滲み出てる時に少し似ていて、私は胸の奥がキュンとした。
きっと私はこれから研磨に抱かれるんだ。
そんな期待と不安を抑えるように、私はゴクリと生唾を飲み込んだ。
「暑いなら服脱ぐ?」
「っ、、、、待って、、!!」
(今日って下着上下揃ってたっけ!?)
そんな不安が頭をよぎり、私は超高速で今朝の記憶を遡る。
(多分大丈夫!!、、いや、大丈夫じゃないよね!?、、、服、、脱ぐの!?、、、脱がなきゃダメかな、、、お腹とかプニプニだし、、、)
「どうしたの、固まって。」
「え?、、いや、、、、ちょ、ちょっと!研磨脱ぐの!?」
「だって暑い。」
颯爽と脱ぎ捨てられたTシャツは、パサリと音を立ててベッドの下に落ちる。
見上げる研磨の身体は、思ってたよりずっとしまっていて、薄っすらと見える腹筋を見て、彼がバレー部に所属しているということを私は再認識した。
「何ジッと見てるの。」
「、、、、、、、」
「ふっ、、、、、ヘンタイ。」