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《HQ》真夏の条件 〜夢短編集・夏〜

第19章 【北】marble★




恋人になったからと言って、突然心が通うわけやない。

何考えてるかわからんとはよお言われるけど、それも相まってか、俺がどんだけ緊張してんのかとか、ドキドキしてんのかとか。やっぱりにはいまいち伝わってないんやなと思うと、何だかんだ無性に悔しかった。

自分の気持ちを知って欲しい。

そんな感じたことの無い思いが身体を勝手に突き動かす。


「ほら、めっちゃドキドキしてるやろ。」

「!!!???」


俺は、の腕を引き抱き寄せ、自分の胸の中に閉じ込めた。


火照る身体から伝わる体温
ふわりと香るシャンプーの香り
ノースリーブのワンピースから出る白い肩


(ドキドキしないわけないやんか、、、)


「、、、、ほんまや、、、、、」

「やろ?、、、は顔真っ赤やな。」

「恥かしいもん、、、やけど、、、、、めちゃくちゃ、嬉しい。」


見上げる彼女の満面の笑みに、こっちまでつられて顔が綻ぶ。

少し前までは、話しかける度に落ち込ませていた俺が、抱きしめるだけで彼女を笑顔にできる。


「、、、、、北さん、、ドキドキ、すごい音、、、。」

「、、、、うん。好きやからな。」


甘い雰囲気に飲まれるままに、俺はゆっくりとを押し倒した。


「、、、、、、アイス、溶けますよ、、?」


恥ずかしそうに視線を逸らし、彼女はそう呟く。


「、、、、ほんなら、食べる?」


スプーンに一山チョコチップアイスをすくいの口に運び、自分の口にもバニラアイスを運ぶ。

再び絡み合う視線。

壊れそうな心臓の音に突き動かされるように、俺はゆっくりに覆いかぶさる。


「バニラも食う?」

「、、、、、ん、、、。」


彼女が目を閉じたのを合図に唇を奪う。衝動のままに、少し乱暴に、、、。触れたところは熱くてほんのり甘くて、もっと欲しくなって舌を伸ばす。


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