第7章 タイムリミット
「な…なんでしょうか…?」
怖くなり、私は後ろに下がる。そして気づくと後ろは本棚。
「あ…あの…?」
アルバムを抱きしめるように持ち、なるべくクロードと目を合わせないようにした。
「あなたの血はとても美味です。」
「え…?」
「ぜひ、あなたを私のものにしたい。」
「!…」
驚き、私はクロードを見上げた。逃げることができない状況だった。
「え…っと…。」
平然を装っているように見えるが、内心焦りまくり。
「ど、どいていただけますか…?」
すると、私の両肩を掴み、首筋を舐めた。
「っ…!?」
「…ん…やはり…美味しそうな匂いがする…。」
「!…」(この人…絶対ヤバい人だ…!)
逃げようとするも、逃がしてくれない。そしてセバスチャンの時と同じような感覚の痛みが首に走った。
赤い跡が付いているはず。
「っ…!」
「ますます、あなたを私のものにしたい。」
クロードが私にそう言った後だった。
「クロードさん、何をしているのですか?」
「!…」
「!…ナツキ…?」
「せ、セバスチャンさん…。」
セバスチャンが来てくれた。私は怖くなり、力を振り絞り、セバスチャンのところへ走っていった。ぶつかるようにしてセバスチャンに抱きついた。
「!…」
驚いていたセバスチャン。それはそうだ。いきなり抱きつかれたのだから。