第20章 惹かれる
書斎に戻り、残りの企画書をチェックした。シエルに任せようと思ったけれど、締め切りが近いものもあったし、もう少しだけ仕事をしようと思った。
「…」
コンコン……
「失礼します。」
「…どうしたの?」
入ってきたのはセバスチャンだった。
「お嬢様、一つご報告が…。」
「…?」
「坊ちゃんの熱がなかなか下がらないのです。明日もお休みになられるかと……。」
「…と…いうことは…。」
「明日もお仕事お願いいたします。」
ニコリと微笑むセバスチャン。
「はぁぁ…。」
盛大にため息が漏れる。
「あ…そうだ、セバスチャンに聞きたいことが。」
「!…はい、なんなりと。」
嬉しかったのかもっと表情が緩むセバスチャン。
「セバスチャンがシエルに仕えているのは、魂が欲しいからでしょう?」
「…えぇ、まぁ。」
「…でも、どうして私のお世話までするの?私の魂は…あなたにあげられるかどうかわからないのに…。」
「…」
すると、セバスチャンは私に近づいてきた。そしてグイッ…と顔を近づけ、キスをした。
「!?…/////」
「好きだから。という理由ではいけませんか?」
「…!?」
「私は、あなたのことを愛しています。」
「…//////あ…そ…。」
「フフフッ…顔が真っ赤ですよ?」
「うるさい…//////」