第20章 惹かれる
「あら、人間にしてはよくわかったじゃない。褒めてあげるワ♡」
「!?…」
投げキッスをしてきた。
「あ、あの…ど、どちら様…ですか…?」
私は恐る恐る聞いた。
「アタシ?アタシは」
「お嬢様に何の用ですだ?」
私の前に立ったメイリン。
「!…メイリン!」
「あら怖い。そんな怖い武器アタシに向けないでヨ。」
私からは見えなかったが、メイリンは拳銃を向けていたらしい。
「ただアタシは、彼女と話したかっただけなのに。」
「…?」
「でもまあ、話をさせてくれないっていうのなら、手段は選ばないワ。」
「!…」
チェーンソーをいきなりメイリンに向かって振り下ろしてきた。メイリンはそれを避けると私を抱きかかえ、逃げた。
「め、メイリン!」
「危ないですだ!」
「ま、待って…!わ、悪い人じゃな」
「そんな話してていいのかしら?」
「!…」
いつの間にかその人は私達の目の前にいて、チェーンソーを振り下ろしてきた。
「っ…!」
思いきり目を瞑った時だった。
「騒がしいと思えば、いったい…何をしていらっしゃるのですか。」