第20章 惹かれる
「その手紙はどちらに?」
「これ。」
セバスチャンに手紙を手渡した。すると……
「あぁ、大変失礼いたしました。手紙が黒焦げに…。」
「えっ!?なっ、なんで…!?」
セバスチャンは微笑みながら謝ってきた。セバスチャンの手には黒焦げになったアンダーテイカーの手紙があった。
「すみません、不注意でした。」
「いや絶対悪いと思ってないじゃん…!」
私は立ち上がって、黒焦げになった手紙を取り返した。
「…はぁ…せっかく貰ったのに…。」
そう言い、セバスチャンを睨んだ。でもセバスチャンはクスクスと笑うだけ。
「最低。」
「フフッ…まだわかりませんか?」
「…何が?」
「…いえ、なんでもありません。」
「何?言って?」
「いえ、お嬢様がご自分で理解するまでは、秘密です。」
「はぁ…。」
私は椅子に座ってホットチョコレートを飲んだ。