第17章 1日
「ぎゃああああ!!」
「!?…」
屋敷に響いた声。
「っぁ…あぁぁっ…!」
「!…」
四つん這いになってこちらに向かってくる人。それは、今日いらしているお客様、マイルだった。
「たっ…たたっ…助けてくれ…っ…!!」
「!…え…?」
私のスカートの裾を掴んでガタガタと震えながらこちらを見つめているマイル。
「おやおや、いったいどこへ行くというのですか?」
そして歩きながらマイルを追いかけてきたセバスチャン。
「っぁ…あぁぁっ…!お…っ…おい…っ…!こっ…コイツが…っ…どうなっても…いっ…いいのか…っ…!!」
すると、いきなり立ち上がり、マイルは背後から私の首に腕をまわし、拳銃を私の頭にあてた。
「…」(凄い足の震え…。)
「私の愛しの方を人質にとるなんて…全く…酷いお方ですね…。」
「だっ…黙れ!!そっ…それ以上近づいたら殺すぞ…!!」
「…フフッ…それは困りますねぇ…。」
セバスチャンは余裕の笑みを浮かべた。