第2章 新しい朝
ファントムハイヴ邸に戻ると、シエルは書斎の机でぐったりしていた。
「坊ちゃん、お仕事は?」
「疲れた。甘いものが食べたい…パフェ的な…。」
「いけません。」
「シエル。」
「ん…なんだ?」
死にかけのシエルに話しかけた。
「私は…これからどうすればいい…?」
「ここにいればいい。」
「そうじゃなくて…。」
「…?」
「…仕事がない…。」
「仕事などしなくていい。全てコイツがやる。それに、他にメイドなどもいる。」
「…でも…仕事もしないでここにいるのは…ちょっと…。」
「…はぁ…セバスチャン。」
「御意。」
すると、セバスチャンはある部屋に案内してくれた。
「ここでこれに着替えてください。着替え終わったら、すぐ隣の部屋に行ってください。そしてシーツの洗濯をお願いします。」
「は、はい。」
「シーツの洗濯が終わったら、外に干しておいてください。では、よろしくお願いします。」
そう言い、セバスチャンは部屋を出て行った。
「…よし。」
渡された袋を見ると、そこにはメイド服が入っていた。メイリンと同じメイド服だった。そのメイド服に着替え、私は隣の部屋に行った。
「…」
ひたすら無言でシーツを洗濯する。かなりの量がある。
「…」(これを1人でこなしてるセバスチャンって凄い…。あれ、でも…1人じゃない…。他にもメイドなどがいるって言ってたし…。)
メイリンの他にもいるらしい。