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お気に入り 【黒執事】

第14章 狂った執事


せっかくの美味しい料理の味も台無しだ。


「…」

「…」

「…」


そしてこの無言の時間が辛い。


「…ごちそうさまでした。」


手を合わせ、席を立ち上がった時だった。シエルに手招きをされた。


「…?」


そばに行くと、耳元で小声で喋った。


「何とかしてアイツをこの屋敷から出さなければならない。」

「…どうしてですか?」

「いつまでもこんな奴らといると反吐が出るからな。」

「…」


とにかく、シエルはこの人達と一緒にいるのが苦痛で仕方ないらしい。


「セバスチャンに頼めばいいのでは…?」

「…」

「…?」

「はぁ…もういい。お前に頼めば、1番早く対処できるかと思ったんだ。」

「!…」


シエルは私を頼ってくれたのだ。

だとしても、私も彼らが苦手なのだ。特にあの執事さんは…。


「…」

「ごちそうさま!さ、シエル、俺と遊ぼうよ!」


そんなことを話しているうちに、アロイスが食べ終わった。


「…もういい。」


シエルは立ち上がった。そして部屋から出ていってしまった。


「ちょっとシエル!」


アロイスもシエルを追いかけた。


「…っ…。」


また痛んできた舌。


「痛むのですか?」

「!…いや…大丈夫…。」


セバスチャンに聞かれ、少し驚いてしまった。


「…」


私も部屋に戻ろうとした。その時、クロードに呼び止められた。


「お話したいことがあります。」

「…」(私は別にないんだけどな~。)
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