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お気に入り 【黒執事】

第14章 狂った執事


それから…。


「ん…っ…あ…れ…。」

「おや、起きたかい?」

「…」


気づいたら寝てしまっていた。


「…帰らないと…。」

「ナツキ。」

「…何?」


目を擦り、ソファーから起き上がった。


「お迎えだよ?」

「…?」


アンダーテイカーがそう言った直後だった。ドアが開き、お客さんが入ってきた。


「いらっしゃい、伯爵。」

「ナツキ…。」

「っ…。」(バレた…。)


セバスチャンが後ろで声を殺して笑っていた。シエルは額にムカムカマークを浮かべている。


「帰るぞ。」

「…はい…。」


馬車の中でこっぴどく叱られた。


「おかえりなさい、坊ちゃん!」

「あぁ…。」


それから…。


「フィニ、温室の植物はどうなっているのですか?」

「あ、実は…」


シエルは書斎に行き、企画書のチェックをしていた。私はやることがなく、部屋のベッドに寝転がっていた。


「…貴族の人は…皆暇なのかな…。」


と、失礼極まりないことを呟いた。


「…」


時計の針が動く音が聞こえる。目を閉じた時だった。ドアをノックする音が聞こえた。


「はい。」

「ナツキ。お、お部屋のお掃除をしに来ただよ~!」

「…どうぞ?」(この声は…メイリン。)

「し、失礼しますだ!」


ふらふらしていた。


「…」(嫌な予感…。)


すると、メイリンは靴紐を踏んでしまい、体勢を崩した。おかげで水の入ったバケツをひっくり返し、私にかかった。


「…はぁっ…!?すっ、すみませんん!!」

「だ、大丈夫…。」(びしょ濡れ…。)
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