• テキストサイズ

お気に入り 【黒執事】

第13章 戻った日常


お屋敷に戻り、購入した食器を棚にしまった。


「…」

「ナツキ。わ、私も手伝うだよ!」

「め、メイリン…。」(どうしよう、割らないかな…せっかくの食器…いや…でも断ったら…。)


と、気持ちが葛藤していると…。


「メイリン、ここはナツキに任せて、あなたは干していたシーツの回収をお願いします。」

「せっ、セバスチャンさん!は、はいですだ!」


メイリンは走っていった。


「…」

「…」

「っ…。」(怖くてセバスチャンの顔が見れない。)


背後からずっと視線を感じるのだ。


「!…」


乗っていた台がぐらつき、バランスを崩してしまった。


「っ…!」


思いきり目を瞑った。でも痛みはなかった。


「全く、気をつけてください。」

「!…す、すみませんでした…。」


今日は転ぶことが多すぎる。その度に悪魔に助けてもらっている気がする…。


「…あ、あの…?」

「……やはり、うっとおしい匂いですね。」

「え…?」

「…鼻につく、嫌な匂いだ。」


セバスチャンが言っているのはきっと、クロードの匂いだろう。自分では全然気づかない。シエルも気にしていなかったし。


「あ、あの、ありがとうございました…。」


私はセバスチャンから離れた。


「…この台は、もうダメですね。」


セバスチャンは台を持ちあげ、片付けた。


「…」(怖いです。私は今、とても夜が怖いです。)


でも、時間は待ってはくれない。夜になってしまった。
/ 246ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp