第13章 戻った日常
「く、クロードさん…に…キス…されました…。」
「!…」
「っ…。」(こ、怖い…。)
凄い威圧…。
「…今日の夜、私の部屋に来てください。いいですね?」
耳元でそう囁かれ、私は頷くしかなかった。
私が頷くと、セバスチャンは私から離れ、また調理に戻った。
ホッと一息…。とりあえず大変なことになるのは夜だ。
そして私は、書斎にいるであろうシエルに用があり、書斎へ向かった。
「坊ちゃん、失礼します。」
書斎のドアを開けると、山積みになった書類がたくさんあった。
「うっ…な、なんだ…ナツキか…。」
今にでも死んでしまいそうなほどだった。
「ちょっと、出かけてくるね。」
「…アンダーテイカーの所か?ダメだと言ったはずだ。」
「違うよ。お皿とティーカップを買いに。」
「……僕も行く。」
「…私ってそんなに信用ないですか?」
「別に……とにかく、僕も行く!」
結局、ついてきたシエル。もちろん、セバスチャンも一緒だ。
「…こっち……いや、こっちかな…。」
「別にどちらでもいい。」
「…」(シエルはまたそんなことを…。)
いろいろなお店を見て回った。移動は馬車なので、あまり疲れなかった。
「それでは、そろそろお屋敷に戻りましょうか。」
「あぁ…そうだな。」
徒歩ではないので、いつもより遠いお店に行けたし、たくさん食器を購入することが出来た。