第13章 戻った日常
「ごちそうさまでした…。」
「…」
素早くお皿をさげたクロード。
「…それでは…私は坊ちゃんのところへ戻ります。お食事、ありがとうございました。」
立ち上がろうとした時だった。
「あなたが」
「!…」
「いつ、私のものになるか、とても楽しみだ。」
「…私は、絶対にあなたのものにはなりません。」
立ち上がり、お屋敷に戻った。
「…」
私は部屋に戻り、何度も何度も歯を磨いた。
食事中はあの舌を入れられた感覚を思い出さないように。と、ずっとごまかし続けていた。
でももう限界だった。思い出せば吐き気がする。
「…」(これがクロードさんじゃなく、アンダーテイカーやセバスチャン、シエルだったら、もっと違ったのかな…。)
ふとそんなことを思った。
「…」
部屋から出た時だった。ちょうどクロード達は帰るところだったらしい。
「それでは、またお伺いいたします。」
急いで部屋に戻ってしまった。
それから…。
「…もう、お帰りになられましたか?」
しばらく時間が経ってからセバスチャンに聞いた。
「えぇ…。何かされましたか?」
「え…?あ、いえ、何…も…。」(言ったら何をされるかわかったもんじゃない…。)
「…あなた、さっきからクロードさんの匂いがプンプンします。」
「!…」
「隠しても無駄です。何をされたのですか?」
厨房にいたセバスチャンに聞かれ、圧倒された私は、話してしまった。