第13章 戻った日常
「!…面白いことをお聞きになるのですね。」
セバスチャンは驚いていた。
「前に…アンダーテイカーに言われたんです。もしかしたら、シエルのより良い魂かもしれない。って…。」
「…はい。あなたの魂は、坊ちゃんと同じくらい、もしくはそれより上の価値があります。」
「!…」
悪魔にしかわからないことだ。
「…」(だからクロードさんも、私の魂を。)
だとしたら、ますますあの人には会いたくない。彼には1度…いや、2度、魂を食べられそうになっているのだから。
「なんか、変な質問に答えてくださり、ありがとうございました。」
私はセバスチャンにお辞儀をしたあと、作業に戻った。
「いえ…。」
「…」(お腹がすいた…。)
そう思った。
「…!」
「…?」
セバスチャンが窓から外を見た。私も隣に立ち、外を見た。
「!…あれ…は…。」
馬車だった。そして、降りてきた人物と目が合った。
「クロードさん…。」
噂をすれば…。
「っ…今日は、お会いする予定があったのですか?」
「いえ、そのような予定はございません。急いで支度をしなければ。」
そう言い、セバスチャンは部屋を出ていった。
「っ…。」
外から、こちらを見つめているクロード。
遠くから見ても、やはり彼は怖い。
「…」
やはり、私のことを1番落ち着かせてくれるのは、アンダーテイカーだ。もちろん、シエルといたって、落ち着くし癒される。でも、アンダーテイカーが1番だ。どうして彼なのか、いまだにわからない。