第3章 来栖 龍之介・弐
瑠璃子は少し考えた後、意外にも「いいですよ」と言って俺の両腕を解放した。
俺は直ぐ様解放された手で彼女の腰を掴み、その体を下から突き上げる。
「ぁっ、ぁんっ…!ちょっと来栖さん…っ!」
「く…ッ」
ずっと焦らされていたのだ…もう我慢出来ない。
後で罵られるかもしれないが、そんなの知った事か。
「も、もぅ…っ…また勝手に…、ぁんっ…」
文句を言いながらも俺の上で悶える彼女。
今度は両胸に手を伸ばし、ぷるんぷるんと上下に揺れている膨らみを揉みしだく。
「んっ…ぁっ、ぁんっ…!気持ちイイ…っ…」
「は…ッ…」
きゅうっと中を締め付けられいよいよ限界が近い。
それでも彼女が先にイくのを待った後、その体を引き寄せ唇を奪った。
「んッ…!」
キスをしながら精を吐き出す。
ひくひくと収縮し俺のモノを搾り取ろうとする彼女の内壁。
その感覚に酔いしれていると、ガリッと唇を噛まれた。
「つッ…!」
「もう…キスはダメだってあれ程言ったでしょう?」
「……、」
口内に広がる鉄の味。
噛まれた拍子に唇が切れてしまったらしい。
「…言う事聞けない来栖さんには、やっぱりお仕置きが必要みたいですね」
「っ…」
口元に笑みを浮かべ、冷たい視線でこちらを見下ろしてくる彼女。
その表情にぞくりとしながらも、俺の下半身は何故か再び熱を取り戻すのだった…
*
「彼女…すっかり社長の事気に入ったみたいで、また会いたいって言ってましたよ?」
「……、」
翌日…
出社した俺に泉がそう声を掛けてきた。
"彼女"とは勿論瑠璃子の事だろう。
昨日で会うのは最後だったはずだが、泉の話によると彼女の気が変わったらしい。
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