第1章 いつも通り
彼は少し頬を染めこちらを見ていた。
少し間があいてから、彼ははっとして近づいてきた。
(なっ何何何何⁉︎ )
思わずぎゅっと目を閉じ、両手を前に身構えていたら、彼は私を追い抜いてアカデミーの方へと歩き出してしまった。
離れていく気配に目を開けると、彼の背中が目に入ってきた。
( 何か、変だった? )
彼の背中を見送りながらボーッと考えてしていたら、
「おい、行かねえのかよ。
置いていくぞ〜 」
歩きながら振り返って、そう誘ってくれた。
「 え? 」
( えっと、私に言ってるんだよね? )
周りを見渡しても私たち以外誰もいない。
「 お前以外にに誰がいるんだよ。
早く行かねーとイルカ先生に怒られんぞ。」
「 ま 待って」
( ということは、一緒に行っていいってことだよね⁉︎ )
私は彼の背中を追いながら走り出した。
ねぇ、シカマル君。
少しづつでいいの。
少しづつでいいから、私の事見て欲しいな。