第2章 王宮教師との出会い
ハイネ先生の言葉を待つ中にも王子達の攻撃は続いていた。
「自分も同感だ。学内で常に首席の自分には、大学で学んでいない家庭教師など不要だ。」
「あ、そうなの?じゃ、兄貴達が反対なら俺もはんたーい。俺は別にどっちでもいーし!」
先生、どんな返事をするんだ⁉
なぜか私は、さらにハイネ先生に期待を実らせていた。
「貴方がたの気持ちはよく分かりました……っ。」
王子達は余裕の表情を浮かべている。
「……では、どなたから面談致しましょうか?」
「・・・・」
その場の皆が唖然とする。
私はいつもとは違う光景に少し笑みが溢れる。
「……は?ちょ……っ、ぼ、僕の話、聞いてたか?」
「聞いておりましたとも。私のことを『家庭教師とは認めないゴミムシがくたばれ死ね‼』……でしたよね?」
「そこまでは言ってないが……」
「私は王宮教師としての職務を粛々とこなすのみ。貴方がたのご機嫌など関係ごさいません。」
「教師の仕事は生徒を教育すること。貴方がたに媚びることではごさいませんから。」