第2章 晋助目線
「じゃあもう少し気持ちよくしてやろうか」
戸惑う〇〇を再度そっと布団に寝かせながら、着物も下着も脱がす。
待てと言われたが、待てるわけがねぇ。
白い肌を月明かりが照らす。
…と、何だこれ⁉
左肩にはクッキリと、指の形に青紫になってやがる。あの野郎…一息に斬るだけじゃなく、みじんにして…それでも気がすまねぇ。
痛々しい様子に、〇〇は自分の左肩から目そらした。俺はその痣に口を付け、強く吸う。出来る限りそっと噛む。
〇〇は咎めるが、止める気などない。
他の男の痕跡など、絶対に許さねぇ。
口は左肩に集中させ、手で体をまさぐる。
柔らかい胸、細い腰、湿り気をおび始めた露草…そのすべてが、数多の敵すら奪えない俺の余裕を瞬時に攫う。
なにせ128日、ずっと焦がれ続けていた。
そう言うと、〇〇は俺が日にちを数えていた事に目を丸くした。
着物を脱ぎ、唇で唇を塞ぐ。舌を絡ませる。甘い唾液が月明かりに光る。
唇を離した途端、〇〇が手で口を抑えるのを、すかさず止める。声が聞きてぇんだ。今ここで〇〇を抱いているのを五感すべてで感じたい。
限界を覚え、〇〇の中に入れた。
優しくしたい、激しく奪いたい。
相反する思いが頭を駆け巡り…白い熱を放った。