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軍神と夢魔

第7章 異変


春日山の生活に葵が慣れたころ、
彼女の身体にある変化が起き始めていた。
幸村「ん?お前なんだそれ」
葵「それ?」
幸村「その・・・なんかケツからよー・・・」
幸村は言いにくそうに葵に聞く。
葵のお尻の部分からは、尻尾が出ていた。
襦袢等をめくりあげてはいないので、
幸村は、葵の肌を見てはいないが、
見慣れないものが出ていては、
幸村が気にするのも無理はないだろう。
信玄「こら幸。女の子にそんなこと言うんじゃない」
信玄が幸村をたしなめる。
側には義元や佐助も一緒だ。
佐助「・・・謙信様に何かされてない?」
葵「さ・・・されてない」
葵的にはむしろされてほしいのだが、
佐助にそのことを告げるのを、
葵はやめた。
そんな二人のやりとりが聞こえたのだろうか、
謙信も現れる。
しかし、葵の尻尾を見て、
謙信は顔をしかめた。
謙信「・・・葵。
   ・・・・・・なんだそれは」
葵「あ・・・すいません。
    見苦しいもの見せて・・・
    朝からこうなんです・・・
    なんか今日は、
    擬態がうまくいかなくて・・・」
謙信「擬態・・・・・・」
義元「へえ・・・じゃあ、これ本物なんだね」
葵「そう本物」
信玄「やはりうまく尻尾を隠していたんだな」
五人の男は葵の夢魔の尻尾を眺める。
謙信が好奇心でその尻尾に触れた。
次の瞬間・・・
葵「ひゃあああん」
五人「!?」
葵の口から洩れた声に、
男たちはびっくりする。
幸村と佐助に至っては顔が赤くなっていた。
謙信「・・・葵・・・話がある」
謙信は眉をひそめながら、
冷たい口調で葵に告げる。
葵「・・・はい」
涙目になりながら葵は答えた。
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