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軍神と夢魔

第7章 異変


口づけを交わした翌朝、
葵「あ・・・謙信様おはよう」
謙信を見かけた葵は普通に声をかけた。
謙信「・・・っ・・・ああおはよう」
謙信は少しだけ気まずそうにしたが、
葵に挨拶を返した。
謙信「気にしてはおらぬのか?」
葵「何がですか?」
謙信「だから・・・昨夜の・・・?」
葵「んー龍かきれいなお兄さんに、
    かまれたと思えば・・・
    大したことないでしょう?あれくらい」
あれくらい・・・その言葉に、
謙信は安堵したような、
残念なような複雑な気持ちを抱く。
謙信「(この娘は本当に俺のことを、
    試験達成のためとしか、
    思っておらぬのだな・・・)」
しかし彼女が気にしていないというのなら、
自分も気にしないようにしようと、
謙信は自身に言い聞かせた。
気にしてもいいことはないだろうと・・・
謙信はこの考えを、
のちに後悔することになるとは・・・
この時は知らなかったのであった。
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