第6章 勝負の始まり
謙信「そういえば普通に酒を飲ませたが、
お前大丈夫なのか?」
謙信はふと気になったことを、
葵に質問をする。
葵「何がですか?」
謙信「いや・・・さすがに子供に酒は・・・」
葵「あー・・・この時代だと、
いつから飲酒大丈夫ですか?」
謙信「元服するのが大体十五だから、
それくらいだな」
葵「それなら大丈夫ですよ。
佐助とか私がいた時代で飲ますと、
たぶん怒られますけどね」
謙信「どういうことだ?」
葵「五百年後の世界では、
二十歳未満の人に、
飲ませるのだめなんですよ。
って佐助が人間の世界について、
この前教えてくれたので」
謙信「・・・二十未満か、お前」
謙信は眉をひそめた。
葵「いや実年齢は二十こえてますよ?
ただ外見的に二十こえた女にみえます?」
謙信「・・・十六ぐらいの少女だな。
・・・やはり飲むのはやめておけ」
葵「あ、やっぱりだめですか?」
謙信「ダメだな」
葵「・・・まあ実際の年齢がいくつかなんて、
私自身知らないんですけどね」
謙信「・・・?」
葵が小さく儚げに呟いた言葉に、
謙信は怪訝そうな顔をしたが、
聞こえなかったふりをした。