第19章 死が二人を分かつまで ※R-18
その言葉に葵はがっくりとうなだれた。
謙信「羽の一つまで・・・
夢魔の方も天使の方もすべて俺のもので、
すべて愛しているということだ・・・
子供がどちらでも気にせんから安心しろ」
葵「!!・・・気づいて・・・
いたんですか・・・」
謙信「当たり前だ。
・・・いいかげん愛する女の・・・
変化ぐらい気づかない俺ではない。
本当は不安なのだろう・・・?子のこと」
葵「どっちに似るかも不安はあります・・・
でもそれ以上に不安なことがあります」
謙信「・・・・・・なんだ?」
葵「私は子供を愛せるでしょうか・・・」
謙信「・・・なぜそう思う」
葵「私は家族の愛をよく知らないから・・・」
葵のその言葉に、謙信ははっとする。
だがすぐにほほ笑む。
謙信「安心しろ・・・お前は俺を愛していればいい」
葵「でも・・・」
謙信「でもではない。
お前は愛する俺の子を愛せない、
冷たい女子ではなかろう?
俺がお前のすべてを愛するように、
お前も俺のすべてを愛せ」
葵「・・・はい!!」
謙信の言葉に葵は満面の笑顔を向ける。