第18章 婚姻の儀
謙信「かまわん・・・それは人の作った風習であろう?」
佐助「まあそうですね。
五百年後の日ノ本の人間が作った風習です」
謙信「ならば俺とお前の婚姻の儀式には、
何の問題もなかろう」
幸村「わざわざ安土行って、
花嫁衣裳作らせた人間がよく言うぜ・・・」
謙信「何か言ったか?」
幸村「なんでもありません。
しかしうぇでいんぐどれす・・・でしたっけ・・?
これ婚姻の儀で着るなら、
白無垢とか色打掛はなしですか?」
謙信「そんなわけはなかろう。
それも着せる。
そちらは春日山の針子に用意させたから問題ない」
義元「謙信・・・春日山の針子も巻き込んだの・・・?」
謙信は得意げにいうと、
白無垢と色打掛を針子に持ってこさせた。
葵は顔を引きつらせている。
佐助「葵さん・・・頑張れ・・・
こうなった謙信様は・・・
もう俺たちにもどうにもできない」
佐助は、葵の肩をポンと叩いた。
その行為に人の嫁に触るなと、
謙信が佐助に抜刀したのは言うまでもない。