第17章 魂の契り
・禁忌の子
この話のオリジナルの設定で、
天使と夢魔の混血の総称。
夢魔の間では最下層の地位で蔑まれて育つことが多い。
混血特有の体質に、周囲の命を吸うというのがある。
子供のうちは基本羽が歪な醜悪な存在だけだが、
大人になると周囲の命を無差別に吸う化け物と化す。
殺すしか方法はないと思われていたが、
葵は魂の契りという方法で、
強引にその呪いを打ち消している。
作中では夢魔からの蔑みのみが目立つが、
実は天使側からもやっかいもの扱いを受けており、
葵母の忘れ形見ではあるが、
葵という存在が母親の命を奪っていることもあり、
天使側からは大事な仲間を殺した化け物として、
母親の血族から捨てられている。
禁忌の子は総じて、
誕生日=母親の命を奪った日であるために、
真の誕生日は知らないケースが多い。
監視役をつけられて軟禁生活を送る者も多いが、
半夢魔であるがゆえに、
子種をそそぐことは禁忌の子に力を与えることになるため、
禁忌の子だからといって性的な暴力をうけたりはしない。
ただ言葉で母親殺しを責められて精神的に病んだりはする。
頻繁に生まれるわけではないため、
一部の夢魔以外天使との交わりがタブーだとは知らずに、
葵の両親のように交わり、
悲劇を引き起こす例がほとんどで、
事情を知ったうえでそれでも禁忌を犯す例はほぼない。