第15章 裏切り者と愛しき者
夢魔一「一思いに殺せばいいものを・・・
長老連中は温情とかで、
そいつに変なチャンスを与えやがったからな」
夢魔二「試験が失敗すれば死ぬ呪いをかけて、
試験の相手を無理難題にしたから、
試験中に勝手に死ぬと思ったんだけどなあ」
死ぬ呪いと試験の難題という言葉に、
上杉、武田軍の五人は気づいた。
彼女を苦しめたのは体質でも不幸な事故でもなく、
目の前の男たちのせいなのだと。
紫苑「しかしそれも無駄になった・・・
どうやらそこの男が、
呪いをといたようだからな・・・
まったくつくづく人の命で、
生き延びるのがうまいな・・・」
人の命その言葉に葵はびくりとする。