第15章 裏切り者と愛しき者
謙信「何が禁忌だ・・・
この娘に罪はないだろう。
これの父と母がやった責任を、
この娘一人に負わすのか?」
紫苑「・・・へえ・・・
それが・・生まれた時に母親を殺して、
父親をあんな形で死なせた人殺しでも・・・?」
人殺し・・・その言葉に、葵は唇をかむ。
謙信「(前に葵から、
話を聞いていたがやはり真か・・・
・・・こいつらはそれほど、
葵を追い詰めたのだな・・・
こんなに怯えるまでに・・・)」
謙信は自分が思っていたよりずっと・・・
葵が追い詰められていたことを知り、
謙信は怒りに震えていた。