• テキストサイズ

軍神と夢魔

第14章 戦いの始まり


謙信「おそらくな。あの娘は優しすぎる。
   周りに責められても表面上は耐えたのだろうが、
   心は傷だらけなのだろう。
   いまだに私なんかと言い続けている」
幸村「そうなるまであいつを、
   責め続けたやつがいるってことですよね」
信玄「だろうな。でなければあんな反応はしない。
   女の子をあんな風にするなんて信じられないな」
義元「たぶんここにきた当時は、
   まだ一人は平気だったんだろうね。
   でなければ牢の時点であの反応をするはずだ」
佐助「でしょうね。
   ですが今の彼女には謙信様がいる。
   だから失うことに怯えてあの反応になったんだ」
謙信「だがだからといってあの時アレが平気だったかは、
   今となっては知るすべはない・・・
   もしかしたら本当は、
   不安だったかもしれん。
   知っていたら牢になど入れなかったのだがな・・・」
謙信は苦々しい顔をする。
自分の知らぬところで、
暗く狭い牢の中で葵が泣く姿を想像していた。
/ 257ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp