第14章 戦いの始まり
謙信「仕方ない。お前らにだけは話しておく」
謙信はため息をつくと話し始めた。
葵の両親のこと、
許されない恋だったこと、
両親をすでになくしていること、
周りから祝福されずに育ったこと。
謙信が葵から聞いた昔ばなしを、
彼らにも伝えた。
4人はその話を絶句して聞いていた。
信玄「なるほど・・・
それで誕生日を知らない・・・か・・・」
謙信「ああ、酌の時に、
実年齢を知らぬとか言っていたのも、
おそらくそのせいであろう。
・・・あの娘が倒れた時、
俺はあの娘の悲しみに気づけなかった。
気づく機会は・・・
いくらでもあったというのにな・・・」
佐助「天使という言葉に過剰な反応をしたのも、
母親を自分が殺したものと・・・
そう考えているからでしょうね・・・」
佐助はそんなことをつぶやく。