第14章 戦いの始まり
謙信「すぐにでも戦の準備を始めぬとな」
佐助「・・・謙信様?あくまで戦のふり・・・
ですよね?」
謙信「たわけ、俺が手を抜けば、
顕如に罠と気づかれるであろう」
義元「そうそう謙信と、
あと幸村は本気でやってくれないとね」
幸村「まあ・・・信長っていうか独眼竜と戦うなら、
嫌でもそうなるけどよ」
葵「私はどうすれば?」
謙信「お前は城でいい子にしていろ」
信玄「さすがに戦場で、
姫に何かあったらいけないしな」
葵「でも・・・」
謙信「でもではない」
葵「・・・嫌です」
幸村「嫌ですってお前」
葵「嫌・・・です・・・
おいていかないでください・・・」
佐助「葵さん?」
葵「私を・・・私を一人にしないで・・・
おいていかないで・・・」
葵は謙信にすがりついた。
その姿はまるで親に置いて行かれるのを、
怖がる子供のようだった。
謙信「(そうだこの娘は・・・)」
謙信は彼女の過去を思い出し、
彼女を傷つけたことに気づき、内心舌打ちをする。