第14章 戦いの始まり

葵「そういうもんなんですか？」
信玄「女嫌いで有名な謙信の寵姫だからな。
　　　家臣も顕如もその存在を知ったとすれば、
　　　穏やかじゃないだろう。
　　　・・・たしかに謙信はみなに慕われてはいるが・・・
　　　すべてを祝福されるとは限らない」
謙信「不愉快なことを言うな」
義元「事実でしょ。
　　　謙信の影響力がいまだに大きいのはさ」
謙信「だからといって葵にまで、
　　　火の粉がふりかかるのは見過ごせん」
佐助「それは俺も同感です。
　　　ですが隠れ続ける顕如を探すのは、
　　　至難の業かと思います」
義元「んー？いっそ信長と戦でもしてみる？」
幸村「何言ってんだお前！！」
謙信「信長と戦か・・・なかなか興味深いな」
信玄「なるほど戦を利用するのか・・・」
葵「？？」
葵や幸村、佐助は首をかしげる。
信玄「つまり、信長と戦をするふりをして、
　　　顕如をおびき出し、そこを叩くというわけだ」
幸村「そんな簡単にうまくいきますかね？」
謙信「おそらくやつらも焦っているはずだ。
　　　ならば乗ってこぬはずはなかろう」
謙信は不敵に笑う。