第14章 戦いの始まり
佐助「話を戻します。黒幕の名は顕如です」
謙信「信長に復讐するとかいっているあの破戒僧か・・・」
幸村「なんでそれが葵の命狙ってんだ?
信長関係ないだろ?」
義元「直接は関係なくても、
彼にとっては邪魔なんだろうね。
信長を殺すために謙信や信玄を利用したい。
だが肝心の謙信は葵に執着して、
以前ほど戦に行かなくなっている。
信長の戦力をそぎたい顕如からすれば、
葵は厄介者だ」
信玄「そして家臣の一部にとっても、
葵は厄介な存在だろう。
軍神という牙を折るという意味でも、
世継ぎ的な意味でもな」
佐助「ええ、今までは謙信様にそういう話がなく、
城主も謙信様が退き、
後継ぎ問題も出てなかったところに、
葵さんという存在が現れた。
仮に男児でもできようものなら、
大変な騒ぎになるかと」
謙信「なるほどお互いの利害が一致し、
手を組んだということか」
葵「そんな必死になるほどの価値あるんですか?
その・・・私なんかに」
佐助「葵さん。君は何も分かっていない。
謙信様が子種を君にあげた時点でだいぶ事件だ」
佐助は葵にそう説明する。