第12章 波乱? ※注意
広間で謙信は一人の部下と話し合いをしていた。
??「謙信様・・・最近はずいぶんと、
あの娘に肩入れしていますねぇ」
謙信「葵のことか・・・・・・?」
??「葵様。どこの者かは知りませんが・・・
謙信様よもやあの得体のしれぬ女子に、
子を産ませるつもりですか?」
謙信「・・・・・・」
得体のしれぬという言葉に謙信は眉を顰める。
??「気になり、身辺調査をさせました・・・
あの女子、調べても過去のことが一切でません・・・
あのような女子を側において、
もし、謙信様に何かあっては・・・」
謙信「黙れ!!
あの者のことを何も知らぬのに口を出すな!!」
葵の過去を聞き、
葵の苦しみ、悲しみを知っている謙信は、
葵のことを悪く言うことは耐えられなかった。
??「謙信様こそあの女子のこと知らなすぎでは・・・?」
謙信「何をいう・・・・・?」
??「女子とは移ろいやすき者・・・
今頃ほかの男と・・・
閨を共にしているかもしれませんなぁ?」
男はにやついた笑みを浮かべていた。
謙信は悟る。目の前の男は何かしたのだと・・・
謙信は慌てて部屋を出て葵のもとに走った。