第12章 波乱? ※注意
葵「昔々、あるところに二人の男女がいました。
男は漆黒の闇の羽をもち、
女は純白の光の羽をもっていました。
男は夢魔、女は天使と呼ばれていました。
二人は出会い、やがて恋に落ちました。
本来なら許されないはずの恋。
だけどそれを反対する人はいません。
なぜならその時そのことを知っていたのは・・・
愛し合うこの二人だけだったからです。
永遠の幸せを願う二人・・・・・・
しかしそんな幸せは長くは続かなかったのです。
ある時女の体に一つの命が宿ります。
許されないはずの愛が生んだ奇跡と・・・
男も女もそのことを喜びます。
でも許されない愛の報いなのでしょうか・・・
女は日を追うごとに衰弱していきます。
やがて宿った命を産み落とした時、
女は動かなくなってしまいました。
男は女の命を奪った子と自分自身を恨み、
生きることに絶望してしまいました。
そして自身の密通が仲間にばれると、
男はかつての仲間に殺されることを選びました。
後には・・・
誰にも祝福されない禁忌の子だけが、
一人寂しく残されました・・・おしまい」