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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第133章 臆病な彼女を見詰める彼



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ごちゃごちゃと入り組んだ町中全てを網羅するにはどれだけの時間があっても足りない


しかし彼はその中から店が多い通りや有名な通り等をまるで土地勘の有る地元民さながらに選び歩いてくれるのだ


私は地元民だったとしても迷子で泣き叫ぶ自信があるので私と比べるなんて失礼かもしれないが

迷路の様な地理が全てインプット済みなんて彼は頭が良いを通り過ぎている気がしないでもない……


とにかく彼が傍にいてくれるから何の不安も感じずに只楽しく呑気に観光出来ているのだ





………………感謝……………。




店数の多い最初の通りを抜けると比較的女性が多い通りへと出て

見渡せば珍しい小物や雑貨、アクセサリー類などがひしめく場所なのだと理解する


やはり私も女性という生物なのでワクワクと高鳴る胸をそのままに彼に伝えれば


「あの、ここ見たいです!」


「うん。」


彼はすんなりと付き合ってくれてもしかしたら最初からプランに入っていたのかと思う


………………私はなんて贅沢な女だろう……………


態度こそ淡白で素っ気ない彼だが実はベタベタに甘やかされている…………

きっと世界に名だたる贅沢を極めたマリーアントワネットよりも私は心身共に満たされていて


彼はどこまで私を幸せ浸けにする気なのだろう………



大好きな彼に触れ大好きな彼を独り占め出来るだけで至福なのに

私はこのままだと一気に幸運を使いきり悲惨な死を遂げるかもしれない………なんて一人唸りながらも


視界から思考が全て違う方向に移るのはいつもの事ながら早かった



「可愛い!!」


俊足で私の目に止まったのはまるで魔法のランプの様な手の平サイズの雑貨だった


綺麗な赤と金、そしてブルーの装飾で彩られた其れは何に使うんだと聞かれれば飾りとしか言い様が無いが

周囲のアラビアンな雰囲気も後を押してめちゃくちゃ可愛い




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