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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第132章 砂の都







目的地であるオアシスに到着する頃には頭から水を被ったぼろ雑巾の様な出で立ちが出来上がっていた………


…………正直気分も体調も最悪だ


激しく振り回された事で虚弱な三半規管が気持ち悪さを訴え

一気に脱力した事で全身が小刻みに震えている


辺りを見渡すと観光に来た人々は皆一様に無残な姿に成っていて移動手段を変えるべきだと強く思う


そんな事を考えている今も私の顔色は真っ青に違いないが

後ろから降り立った彼は汗ひとつ流さずに涼し気な表情のまま


「シャワーでも浴びた?」


なんてクリッと首を傾げた


確かにそう言われても仕方ない出で立ちに違いないがわざわざ解っている事を指摘するなんて……


しかし………何故か楽しそうに瞳が輝いている彼に一切の悪気は無くちょっとした冗談のつもりなのだろうと思う…………



「あはは……天然シャワーマシーンです」


彼の気持ちを汲み取りギリギリの精神状態で笑った私に


彼は無言のままシャッターを切った




「記念撮影。」



「…………何の記念やねん………」





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