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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第132章 砂の都






「見て!イルミさんめっちゃデカいラクダがいてる!!」


「そうだね。」


「写真!写真撮りましょ!!」



私は盛大にはしゃぎながらラクダと彼のツーショットを撮った


彼は暫く付き合うと赤いテントにて何やら手続きを済ませてくれて


どうやらこの巨大ラクダに二人乗りで街迄行くのだと聞いた時には軽く跳ね回るくらいに浮かれた


優雅とはまさにこの事………!!!

まるでアラビアンプリンセス!!!

砂漠をラクダで移動するなんて夢にも思っていなかった



四つこぶの前方に私が、中央に彼、そして後方に荷物が乗せられるとラクダ使いの方がにこやかに出発を知らせる


「揺れが激しいのでしっかりと掴まっていてください」


との説明を受けドキドキしながらも立派なこぶにやんわりと掴まりその柔らかな毛触りに感動したと同時


「わぁ~!ふわふわ"ぁぁっ………!!!!」


振り落とさんばかりに立ち上がるラクダに本気になってしがみ付いていた


ふわふわなんて感じる隙も無い程にブレまくる視界

口を開こうものなら舌を噛み切ってしまうだろう激しい脈動に私は心底恐怖していた




更に高い背丈に持ち上げられて遠い地面は叩き付けられたら無事では済まない


一瞬にして消えた笑顔は正に必死の形相だろう…………


ラクダから転落して大怪我のまま旅行が終了するなんて後悔してもし尽くせない……ッ


傾斜を上っている事で更に荒ぶるラクダの背中で私は滝の様な汗を流しながら身を守り続け………




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