ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第132章 砂の都
…………いつ来るのか…………
直ぐなのか…………
それとも馬車での事の様に時間差があるのか……………
静けさだけが耳に付く室内で私はぎゅっと瞼を閉じたままドキドキと彼を待ち続け
「……………ん………」
「!!」
「………………え……………?」
穏やかな寝顔を呆然と眺めた
__________"
それからの私は言うまでも無く
自分の勘違いの甚だしさや激しい羞恥に見舞われて別の意味で眠れなくなった
私は何を期待していたのだろう………なんて思えば案外ムッツリというのも間違いでは無い気がして
恥ずかしいやら悲しいやら気持ちは忙しない
洗面鏡に映った顔は酷い隈を浮かべていて、それが恥ずかしい空回りで出来たのだと思えばうんざりと大きな溜め息が漏れた
「今日はホライゾンコートで朝食にしたいって言ってたでしょ。到着する前に済ませるよ。」
そんな私の赤っ恥な出来事を微塵も知らない彼は淡々と私を急かして
私は情けなさを拭う様に身支度を整えた