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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第131章 余裕な彼と精一杯の私




__________"






私からキス……………だと……………ッ?!



なんて想像し、暫く狼狽えている内に経過した10分


私は何故拒否権を与えられていないのかという疑問に辿り着いた


彼とのキスが嫌な訳では決して無くて爆発しそうに照れてしまうが故に無理だと思っている



「あの………何で拒否権は無いんでしょうか………?」



只時計の秒針だけが響く部屋にか細く呟いた私に彼は淡白な声を放ち


「何?俺とキスするのが嫌?」



「嫌な訳………っ「じゃあ出来るよね?」


「………え…………」


「そんな調子じゃいつか心臓発作で死ぬかもしれないし少しは慣れが必要だと思わない?大体キスするのに一時間も要らないでしょ普通………だけど沙夜子には難しいだろうから猶予を与えてる。」


「……………」


「頑張ってね。」




私が喋る隙も与えずに締め括ると広げていた新聞の続きを読み出してしまった



………………心臓発作…………………


あながちあり得ない話では無いと思える事が怖い。




普通キスを強要される事等日常に無く

キスとは自然なスキンシップの中に生まれるものなのだが

与えられた一時間の猶予は私を不思議な解釈へと導いていた


彼が言う様にキスするのに一時間も時間を取る事自体が不自然だ

しかし彼は私という人間を知ってくれているからこそ少し強制しながらも私のペースを大切にしてくれているのでは……?


なんて…………………私は完璧成るイルミさん信者らしい…………




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