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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第129章 新妻の意識






誰かと肩がぶつかってふらついた身体
彼はそんな私を軽々支えながらも冷たさを滲ませて私の背後を睨み付けており慌てて振り向いた先


私より少し若い雰囲気の女性が目に見えてプルプル震えながら怯えていた


何も知らないか弱い女性が暗殺者の彼に睨み付けられてはたまったものでは無いだろう………

幸いにもグラスを落としたりワインが溢れたりした訳でも無いのだが

彼は男女問わず威圧するのだなと肝に命じる



「ちょっ!大丈夫ですか!」


まるで小動物の様な可憐な女性は私の言葉にはっとすると同時ガバリと頭を下げた


「すすすすすすすみませんっ!!」


「いえいえ!大丈夫ですから!!」


なんて互いに頭を下げあっていると女性の旦那さんの登場を皮切りに何故か私達は四人でグラスを傾ける事に成った


黒いボブヘアーに白い肌の可愛い小柄な女性はアキホちゃん

そして金髪に青い瞳の好青年はダンさん

二人は私達と同じ新婚旅行でこの船に乗船している事、更にはロイヤルペントハウスに宿泊している事等の類似点があり

アキホちゃんはジャポン出身だなんて言うのですっかり意気投合してしまったのだ


正確に言えば私は日本なのだが酷似した環境に暮らしていたなんて感激してしまい私はすっかり楽しく成っていた

そんな二人は24歳と年下だが社交的なパーティーに顔を出しているだけありしっかりとした印象を受けるが………


そんな状況を鬱陶しそうに監視する視線

そして無言で放たれる圧力は相当なもので小一時間程談笑した後に二人とはお別れする事と成った


別れ際「またお話ししたいです!」なんて控え目に笑ったアキホちゃんに強く頷き見送ってから静かに彼を振り返れば


柱に体重を預けて無言の圧を放つ彼は不機嫌に眉をしかめていた


「………あ、えっと……宜しいでしょうか………?」


おずおず顔色を伺う私に彼は然り気無く耳打ちを落とす




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