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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第22章 奇術師と夜






激しく襲い掛かる睡魔と戦いながら相槌を打つが脳ミソが半分眠っていて話しはさっぱり入って来なく成っていた




しかし此の世界でヒソカさんは恩人だ

眠る訳には行かない、と懸命に瞼を抉じ開けていると



「疲れただろう、眠ると良いよ♥️」



長い指にグラスを取り上げられて奇抜なネイルの色に視線が奪われた先で切れ長の瞳と視線が交わればヒソカさんはクスリと笑みを落とした


「さぁ、……お手をどうぞ♥️」


言うなり手を取られ睡魔のままに付いて行く

ベッドに横に成るなりやんわり掛け布団を掛けられて幸せな柔らかさが私を包んだ



「おやすみお嬢さん♥️」


なんてニッコリ笑ったヒソカさんに私はしっかりと挨拶を交わせただろうか


意識はプッツリ途切れて私は直ぐに夢の中へ落ちた




__________"





窓辺の日に焼けたソファーに腰掛けてグラスの氷をカランと回す


部屋には静かな寝息だけが聞こえてその呑気な呼吸に笑みが漏れる


確かに此方の世界に誘導したのは自身だが隣でクロロは危険を訴えていた



「……沙夜子………君は本当に面白い子だね………♥️」


イルミが惹かれる理由が少し解った気がして

わざと眠そうな彼女に話し掛け続ければ彼女は懸命に話しを聞こうと無理矢理に瞼を開いていてまた笑ってしまった



…………このままボクのモノにしてしまおうか………



いつかの様に其の柔肌を………


彼女の眠るベッドへ腰掛けて寝顔を見詰めれば間抜けな程気の抜けた表情に毒気が抜けて行く






「………やーめた………それに……♥️」







正々堂々男の目の前で彼女を奪った方が面白いに決まっている






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