第125章 ハートのクイーン

____________"




彼女はボクからの最後の贈り物を受け取って王子様の元へと帰って行った



アクセサリーを外させて見たって彼女が彼を忘れてしまいやしないのに



『美味しいご飯も楽しいお喋りも何から何までありがとうございました！保護してくれたのがヒソカさんで本当に良かったです！また遊びましょう！』



窓の外で船が遠退いて行く



脳裏には彼女の笑顔と共に彼女が作った人形劇の続きが上映されていた


男の子が気紛れに残したひとつの人形




結局何も壊せないままに彼女は……




「クックックッ………全く完敗だよお姫様………♦️」




窓の外広がる海に彼女の姿はもう無かった