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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第124章 近付いた心と隠された本当






もうすぐ消える太陽


波音と食器がカチャカチャと響く音


そっと視線を上げた時、辺りをコバルトブルーの光りが包んだ


やはり息を飲む美しい光景は何度見ても感動するもので

一瞬にして消えてしまった青い光りに恋人の伝説を思い出していた



いつか私も彼と見たい

永遠を誓うように大きな手をぎゅっと握って



「全て忘れて僕のものになってよ……かぁ………良いなぁ……」



何気無く呟いた台詞はヒソカさんが教えてくれた物

手元に視線を落としたままステーキをカットしていると


「ボクが贈ってあげたじゃない♥️」


ヒソカさんがおどけた様に言うので笑ってしまった


きっと私の寂しさを紛らわしてくれているのだろう


「そうですね!」


なんて言いながら視線を向けた先、ヒソカさんは何故か少しだけ間を開けて笑って見せた


何気無い一時に僅かな違和感


だけど私には其れが何なのかは解らなくて「楽しいですね!」と言った





辺りはあっという間に暗く成りテーブルにはキャンドルが揺れる


カチンと合わせたワイングラスには血の様に真っ赤な赤ワイン


「もう少しボクに付き合ってくれないかい?♥️」なんて軽いおつまみと共にグラスを見せたヒソカさんに頷きながら

私達は静かな海辺でグラスを傾けていた


視界を作るのは並べたキャンドルの淡い光り

その光りに照らされてヒソカさんは一段と妖しい香りを漂わせている



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