ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第124章 近付いた心と隠された本当
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17:23
私達は夕焼けた砂浜にダイニングテーブルを運んでいた
「ねぇ、せっかくだからブルーフラッシュを見ながらディナーしない?♥️」
なんて素敵な提案に乗らない手は無い
穏やかな波風が吹くテーブルには湯気をあげるイタリアンの数々
今日もヒソカさんのお料理は素晴らしい色合いで並んでいる
暗く成るからとテーブル上に用意されたキャンドル
ヒソカさんは次々に新しい事に私を誘って楽しい気分にさせてくれる人だ
本当に仲良く成れて良かったと心底思う
彼がヒソカさんに保護を頼んだ事で私はしっかりとヒソカさんという人と向き合い以前よりも深く知る事が出来たのだ
ダイニングテーブルを挟んで向かい合った私達をオレンジ色に染める夕陽
「召し上がれ♥️」
「いただきます!」
体型を気にしながらもやはり食べてしまう
口に広がるウニの上質なクリームに幸福の溜息が漏れてヒソカさんはそんな私にクスリと笑った
「本当に美味しそうに食べてくれるね、嬉しいよ♥️」
「だってほんまに美味しいですもん!………まぁ……だから太るんですけど……」
「沙夜子はそのままで十分素敵だよ、だから沢山食べて♥️」
「いやいや……そういうフォローは「本当の事だよ、………あ、ほら、こっちのお肉も美味しいよ♥️」
「………ありがとうございます……何かすみません……」
裸を見られたというのに何故か普通に話せる今は異常かもしれない
しかしそうさせるのはヒソカさんが本当に通常と変わり無いからで
私はそれを心地好く思った
だからと言って見られて平気では無いし、勿論この先昨日みたいな事があるというのは無理だけれど
変にギクシャクしたり気まずくならないというのは有難い事だ