ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第123章 湯煙とおとぎの世界
なんて逃げ道を探す私に伸ばされた長い指が顎を掬い上げた先
水に濡れた長い睫毛、切れ長の瞳が私に真っ直ぐな視線を送った
……………これは……………………非常にヤバい………………
「このまま一緒に浸かるかい?♥️」
すっと細められた黄金色、そして悪戯に歪んだ唇を見届けると同時私は思い切り首を振りながら頭の先迄湯に浸かった
なんてぶっ飛んだ提案だ
私には彼というものがあるのだ
このまま一緒になんて有り得ない
ブクブクと酸素を漏らし終えてそっと顔を覗かせるとヒソカさんは目の前から消えていて
「ごゆっくり、ボクは先に戻ってるよ♥️」
楽しそうにクスクス笑う声が少し遠くから聞こえた